中古のサーバーでシステム運用ってどうなの?
カテゴリ : システム構築こんにちは。中井です。
小規模のデータベースシステムの構成の打ち合わせの際に、たまにお客様から「中古のサーバーを購入して使うのはどうなの?」ってことを聞かれます。上の写真はビールサーバーですが、これではなくてコンピューターのサーバーです。くだらないです。すみません。ビール好きです!!
それで、コンピュータの方のサーバーですが、中古品のサーバーを買って事務所内において運用しようということですね。サーバー機って買うと結構高いんです。安いものでも新品のものは20万円以上します。
中古品ならオークションで数万円程度でむしろ性能も良いくらいのやつを買えちゃいますから、安く済ませたいというのはわかります! 私も安い中古サーバーを見つけて無意味に欲しくなることもあります。
でも、もちろん使い方にはよるんですが、止まると会社の仕事に支障が出るようなシステムに使用するにはあまりお勧めできません。
壊れたときに
中古品の場合、物理的に動いているファンやハードディスク、それとコンデンサの寿命が新品より短いです。(運良く長くもつこともありますが…)
また、年数が経っているものですから新品よりも早々に保守用の部品が手に入らなくなることがあります。壊れた部品が汎用的なものなら良いのですが、機種固有のものだとなかなか困ったことになります。
たとえばこれではまると嫌なのがRAIDコントローラです。サーバー機の場合、同一のデータを複数のハードディスクに保存するRAIDという仕組みが備わったものが多いです。これのおかげでハードディスクが壊れてもデータを失わないで済みます。(ほかに分散して高速化するという役割もあります)
しかし、これを制御するRAIDコントローラ自体が駄目になると逆に厄介な目に合うことがあります。ハードディスクだけを取り外してほかのマシンでデータを読もうにも無理なものもあるからです。交換品が手に入らないと大変です。
この辺に気づかないで機種自体がサポート切れになってたりするとしんどいです。安物買いのなんちゃらです。
まあ…、そもそもバックアップは別に取っておくべきですし、新品を使うにしても保守や壊れたときの運用も考えておくべきですが、リスクはなるべく少ない方が良いでしょう。
こういったデータベースを運用するような用途ではなく、写真とか大容量のデータをバックアップとして保存するファイルサーバーとして使いたいなどの用途であれば中古サーバーでも良いでしょう。また、サーバーではなく予備を用意しやすい端末側のパソコンなら中古機でも十分なこともあります。
クラウドという方法
ちなみに、最近ではクラウドでのサーバー運用が広まってきましたので、お客様にこちらをお勧めすることが多いです。機器を買うのではなくAWSやGPC、Azureなど外部のサービスを使ってサーバーを構築する方法です。
クラウドの場合は、利用料は、月ごと、あるいは年ごとの支払いですので、まず金銭的に導入しやすいです。また機械的な故障を自前で直す必要がなくサービス提供側に任せられますし、データの堅牢性がより高いサービスを選ぶこともできます。もし将来に高機能なサーバーが必要になったときの拡張性も高いです。物理的なサーバーを事務所の一室におくときには場所の問題もありますよね。クラウドなら実機を置く必要がないので場所を取らず、ファンが回ってうるさい(ファンがちょっとした掃除機並みにうるさいやつもある)とかもなく、電気代もかからないのも良いところですね。
総額で言うと数万円の中古品よりはかかりますが、業務システムは安定して利用できるのが大切です。そういった可用性まで総合的に考えて選ぶのが良いでしょう。
最後に宣伝ですが、プラスラスではシステムの導入に関するこういった相談にも乗っています。何かあればお問い合わせください。
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